【低分子およびペプチド分析用】 | 垂直型アクリルアミド プレキャストゲル |
価格改定:2024年3月1日 |
Schagger and von Jagowの方法に準じ、低分子タンパク質及びペプチドやの分離に適するように調製された変性ポリアクリルアミドゲルです。 Laemmli法 のSDS-PAGEでは困難な低分子タンパク質を分離することができます。 泳動にはTricineバッファーキットを使用します。 蛋白質を電気泳動法で分離するとき、ゲルの種類、濃度、バッファー系、pHに加えて蛋白質の濃縮メカニズムが重要な要素となります。 現在、蛋白質をSDS化しLeammliの不連続バッファー系により調製したポリアクリルアミドゲルを用いて電気泳動分離する手法が広く使われています。Laemmli法では泳動バッファーとしてTris-Glycineが、またゲルバファーとしてTris-HCIが使われています。
ゲルは濃縮ゲルと分離ゲルとに分けて調製します。このとき濃縮ゲルのpHは6.8(弱酸性)、分離ゲルのpHは8.8(アルカリ性)とpHの不連続な状態を作り出します。これはマイナスにチャージしたTrailing IonのGlycineが蛋白質を濃縮する工程を最適にするための条件で、シャープなバンドを得るための設計です。 しかし、この条件でも20KDa以下の小さな蛋白質の場合、濃縮工程が不十分であることもよく知られています。H.SchaggerとVon.Jagowは1987年にTrailing IonとしてGlycineのかわりにTricineを使用するこで、20KDa以下の低分子蛋白質およびペプチドの濃縮工程が大きく改善できることを提唱しています(Analytical Biochemistry,166,368-379,1987)。 このTricineを使う方法は分離ゲルと濃縮ゲルのpHに同じアルカリ性のバッファーを使用することができます。それはTricineがpH6.8~8.8の間でGlycineより、はるかに速く移動出来ることによります。
TricineをGlycineのかわりにTrailing Ionとして使用することによる利点
アミノ酸シークエンスを行う際に、妨害となるGlycineを使用していません。
Laemmli系のゲルに比べて、より多くの蛋白質をアプライできます。
Laemmli系のゲルに比べて、ポアーサイズの大きな低濃度のアクリルアミドゲルで低分子を分けられるためゲルからタンパク質が抜けやすくなり、転写効率が改善されます。
例えば2MのNaClを含むバッファーに、可溶化した蛋白質の分離にもTricineバッファー系は応用可能です。
分析目的 | ペプチド、低分子タンパク質 | ||||||
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品名 | Peptide-PAGE mini | ||||||
分画範囲 |
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保存温度 | 4℃ | ||||||
バッファーキット | Tricine Buffer | ||||||
泳動槽 | セイフティーセルミニSTC-808 |
Peptide-PAGE(プレキャストゲル)
Peptide-PAGE mini
濃度 | 10 % |
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分画 範囲 |
5〜80 KDa |
保証 期限 |
1ヶ月 |
保存 温度 |
4℃(凍結厳禁) |
規 格 | 商品番号 | 入数 | 本体価格 |
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10枚 | ¥18,500 | ||
1mm 8well | TB-100M | ||
1mm 10well | TB-105 | ||
1mm 12well | TB-100K | ||
1mm 15well | TB-102 | ||
1mm 2-Dwell | TB-106 | ||
1.5mm 10well | TB-108 | ||
1.5mm 15well | TB-103 |
濃度 | 16 % |
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分画 範囲 |
2.5〜50 KDa |
保証 期限 |
1ヶ月 |
保存 温度 |
4℃(凍結厳禁) |
規 格 | 商品番号 | 入数 | 本体価格 |
---|---|---|---|
10枚 | ¥18,500 | ||
1mm 8well | TB-160M | ||
1mm 10well | TB-165 | ||
1mm 12well | TB-160K | ||
1mm 15well | TB-162 | ||
1mm 2-Dwell | TB-166 | ||
1.5mm 10well | TB-168 | ||
1.5mm 15well | TB-163 |
Tricineバッファーキット(Cat No.06-321) |
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サンプルバッファー Cat No.06-323(2X) |
泳動バッファー Cat No.06-324(10X) |
泳動条件(ミニゲル) |
組成(1X)
SDS .............. 4% Tris-HCl, pH 8.45 ............450mM Glycerol..... 12% CoomassieBlue G250 ......... 0.0025% フェノールレッド ......... 0.0025% |
組成(1X)
Tris base....100mM Tricine......100mM SDS...........0.1% PH.............8.3 |
予想電流:(1mm厚1枚) 泳動時間:約 90分 |